◆第10回:スピリチュアリティーと環境
今まで10カ月にわたってご愛読頂いた『みっちゃんの環境講座』も今回で最終回。
今まで、できるだけ科学的な内容を、科学が苦手な人にもわかりやすく解説してきたつもりだが、最後に科学と相反するとも言われているスピリチュアリティーについて話そうと思う。
環境を理解するにあたって、スピリチュアリティーは非常に重要な要素だ。なぜなら、頭で科学的に環境を理解していても、心の底からそこに起きている状況を理解できていないと、環境に与える影響を削除するという実際の行動には移らないからだ。
例えば、車を運転すると二酸化炭素がたくさん出て、地球の温暖化の原因になると言う事は、誰でもが知っている事だ。しかし、この事実を頭で理解していても、車を運転する機会を減らそうとする人は、一体どれだけいるだろうか?
目を閉じて、この先、生まれてくる子供達の未来の生活に、想いを馳せてみて欲しい。私たちと同じ様な質の暮らしができるであろうか。2、30年前に、誰が水のペットボトルがスーパーの店頭に並んでいる事など想像できただろうか。
それと同様に、これから生まれてくる子供達の時代には、空気の質が落ちて、『バンフの美味しい空気』なんていう商品が店頭に並ぶ日が来るのかも知れない。
多くの動物たち、植物たちが環境の悪化によってその命を絶って行く様を思い浮かべてみて欲しい。鳥がさえずらない朝が、蛙が川を上って来ない秋が、木々のざわめく音が聞こえてこないそんな日がいつか来るのかも知れない。
この感じる・想うという行為は、非常に重要な行為であるにもかかわらず、主観的である事と復元性がないことから、科学的でないという理由で、軽率に扱われて来た。
環境の改善を考えるとき、物事を科学的に促える力と自分の内側で感じて理解する力(スピリチュアリティー)の両方が同時に介在することが非常に重要である。科学的な事実を知る、感じる。
そして初めてその改善の為に行動することが起こるのだ。
科学的な事実を知るために助けになることは、日頃から新聞に目を通す事や、テレビのドキュメンタリー番組(例えばディスカバリー・チャンネル等)を見ること、図書館で環境関連の本を借りてきて読むこと、環境活動をしている組織のニュースレターを購読することや、それらの組織でボランティアをすることなどだ。
また、内側で感じる力を高めるのに、お勧めしたいのがハイキングだ。森の中を歩いていると、どこからともなく甘い良い香りが漂って来る。
澄んだ空気と青い空と、輝く太陽の下で、思い切り新鮮な空気を吸うと、とても気持ちがいいものだ。
鳥のさえずり、木々のざわめきは、我々を幸せな気分にしてくれる。森の中に居るだけで、色々な命の営みを感じる。
そして、人間の命も他の生物の命も同様に貴いものだと感じることが起きてくるだろう。
今のうちに、春に向けてハイキングの計画を立ててみてはいかがだろうか。
どこに行けばいいか分からない読者、また、一緒に行く人がいないけれどハイキングに参加したい人は、地元のハイキングクラブのハイキングに参加することをお勧めする。
連絡先は、インターネットのホームページにBC州のハイキングクラブの詳細が書かれているので、それを参考にしてほしい。アドレスはhttp://www.mountainclubs.bc.ca/Clubs/club.htmコンピューターがない人も、図書館にて検索ができるはずなので、チェックしてみてはどうだろう。
もう一つ、内側で感じる力を高める方法に瞑想がある。
私は無宗教だが瞑想をする機会が多い。
難しく考えることはない。自分が心地好いと感じるゆっくりしたリズムの音楽を静かにかけ、あぐらをかくようにして、背筋を真っ直ぐ伸ばし、顎を引いて座る。
鼻から息をゆっくり吸い、口から息をゆっくり吐く。これをずっと繰り返す。手は両膝の上に掌を上向きにして軽く置くか、胸の前で合掌するようにする。目は閉じる。そして、浮かんで来ることを、ただ客観的に見ていれば良い。
自分の内側で起こるあらゆる葛藤が、自分の外側にも歪みとなって現れる。それが環境破壊を含むあらゆる社会問題として現れる。
自分自身を愛し始める事が起こった時、自分に対しても、他人に対しても、地球に対しても優しくなれるのではないだろうか。
地球は丸い。太陽も、月も丸い。この丸という形は、宇宙のシステムにとって、一番自然な形のようだ。全ての命と人間の繋がりは、ピラミッド型ではなくて、丸であることが理解できた時、環境問題は真に改善の方向に向かうだろう。
この環境講座が、少しでも地球環境の改善に役立つことを祈って終りにしたいと思う。読者の皆様、ありがとうございました。
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