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第2回食べ物が危ない!その2 ベジタリアンの時代

 前回の講座では野菜や穀物にたいする農薬のことを話したが、今回は肉について話そうと思う。

さて、突然だが、ここで皆さんに質問、次の2つの言葉を見て何を思い浮かべるだろうか。牛乳、肉。

おそらく、牛乳はスーパーで売られている紙パックやプラスティックの容器に入った牛乳を思い浮かべるだろうし、肉はスチロールの小トレーに、ラップが掛けられて綺麗に陳列されているものを思い浮かべる人が多いと思う。

都会に住む私たちにとって、これらを購入する時に、肉は牛や豚、鶏がころされ、はぎ取られた肉であると認識することはなかなか難しい。

しかし、これらが我々の体内に入って行く以上、もう少しその出所に注意を向けることも必要なのではないだろうか。

牧場で家畜がどんな風に育てられ、どんな肉が市場に流通されているのか、そして人間が肉を食することによって環境にどんな影響を与えるのかを。

カナダ統計局のここ20年間のデータを見ると、1軒の畜産農家が飼育している家畜数が67から105頭に増えている。

この一件当たりに対する家畜増加の背景には近代技術の導入などにより、餌の簡略化、餌の配給方法などが効率的に行われていることなど等が考えられる。

以前、家畜は野菜屑や藁などを餌としていたが、近代農法においては、42%が野菜屑等で賄われ、残りの58%は配合飼料なるものを食している。
配合飼料とは、穀類や動物性蛋白質に、防腐剤や、ホルモン、抗生物質などを混ぜ合わせた商品だ。

80年代初期にはプエリトリコで約2千人の幼児がこのホルモンの影響を受け、生後9ヶ月で生理が始まるなどの早期の性発達に苦しんだ。

原因は母親が週に5、6回食していた鶏肉の飼育に使われた過剰な量の性ホルモンではないかと疑いが持たれた。その後事件は闇に葬られた。

現在、このホルモンや抗生物質の使用は連邦政府によって取り締まられているが、違法をする家畜ディーラーは後を断たない。

アメリカのFDAによると、『薬物(抗生物質やホルモン等)が家畜の体内で新陳代謝を終えるまでの期間は、これら家畜を人間の食用にしてはならない。』としている。

なぜなら、抗生物質にアレルギーを持っている人は、抗生物質が残留された肉を食する事により、致命的な反応を起こすからだ。

また、これらの違法に扱われた家畜肉の残留抗生物質は下痢、胃腸障害、ビタミン欠乏症などを起こす事もFDAにより明らかにされている。

昨年のイギリスにおける狂牛病は牛がほかの死んだ兄弟牛を餌として与えられることにより、その体内で遺伝子に異変が起き、16万頭もの牛を苦しみの末に死に追いやった事件として、読者の記憶にも新しい事と思う。

しかし似たような畜産方法は北米でも取られている。EARTH IS LAND誌によると、アメリカでは毎年、45万トンの蛋白質が家畜の餌として、死んだ牛、羊、豚、鶏などの家畜から生産されていると言う事だ。

本来、草食の家畜を早く大きく育てる為にこの様な蛋白質補給飼料はカナダで広く使われている。

さて、ここまで肉生産の危険な現状を述べてきたわけだが、健康面のみならず、環境面でも肉食は大きな影響を及ぼし続けている。

現在、約1億人の人々が飢えと栄養失調に苦しんでいる。そして、年間4千〜6千万人の子供達が飢饉やそれを原因とする病気で死んでいる。

ところが、世界で生産されている穀物のうち約30%は1部の人間の肉食用の家畜飼料となっている。

もし、これらの穀物を生産する土地を飢えで苦しむ人々のために使うとしたら、1億人以上の人が食物にありつくことが出来ると グリーンクライシス基金のリフキン氏は述べている。

読者は、牛肉の生産が地球の温暖化に1役かっていると知ったらおどろくだろうか?牛肉生産のための牧場は森林を伐採し、土地を燃やして切り開かれる。

1987年にアマゾンの森林が牧場を作る目的で燃やされた時に、発生した2酸化炭素の量は1、2億トンと推定されている。

また、うしが排泄するメタンガス分子は、2酸化炭素分子にくらべ、25倍もの熱を保持するとされ、地球の温暖化原因のうち18%を占めるとされている。

我々の子孫が住めるような地球を後世に残すには、持続可能な社会体系に向かう必要性がある。
肉食をへらし、その分の蛋白質をナッツ類、豆類、豆加工製品、魚などから補うことにより、それは可能に近づく。

自分の食生活をもう一度見直し、自分の肉体の健康のみならず、環境の健康に意識を向けることも、現代人にとっては大切なのではないだろうか。

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