◆第3回:ごみとリサイクル
ビクトリア市に住むロジャー・スミェースさんは一年に一度、スーパーの買い物袋1つ分のごみしか出さない生活をしている。
ほかは全部リサイクルをしているのだ。
彼の家の外には、『ごみの収集必要無し』の札が掛けられている。彼にリサイクルのコツを聞いてみた。
「肉や穀物は出来るだけ残さずに食べ、野菜屑はコンポストに入れる。ブルーボックスでリサイクルできる瓶、缶、紙類はボックスに入れる。
ワインの瓶口についているアルミニウムや、アルミのキャップなどは種類別に分け、電池はお金を払って、専門業者に引き取ってもらう。
プラスチックはバンクーバーのプラスチックリサイクル業者に引き取ってもらう。きちんと整理して保管しておけば余り場所も取らないよ。
リサイクリングのコツはブルーボックスで収集される以外のものをどこに引き取ってもらうかを明確にすることだね」
と言って、自分で作ったリサイクリング品引取り業者の表を見せてくれた。
バンクーバー市が一年に出すごみの量は約250万トン。
一人当たりにして約1230キロにもなる。バンクーバー都市圏には2つの埋立て場と1つの焼却施設がある。
このうちバンクーバー近辺のごみはバーナビーの焼却場とデルタにあるバンクーバー埋立て場にて処理されている。この埋め立て地が満杯になるまで、あと40年と見込まれている。
しかし、まだ余裕があるからといって安心できるわけでは無い。このごみの埋め立て地を作るために、広大な森林が切り開かれ、多くの生態系に影響を及ぼしている。
埋め立てが終了した土地を、有効利用しようとサッカー場やゴルフ場を作った都市の例もいくつか観られるが、地下で発酵し、分解されたごみは不安定な基盤を生み出すことから、この様な再利用でさえも、最近は再考されている状態だ。
この様にごみの埋め立てに使われた土地は再利用も難しく、土地の価値を失うばかりでなく、そこに生息する木々が生み出す綺麗な空気や鳥達の美しいさえずりなどが、人間に与える『安らぎ』といった精神的な価値も失ってしまうのだ。
焼却場にしても同様に脱硫装置などが設置されていても有害物質は多少なりとも排出され、人体の健康と地球環境に影響を及ぼしている。
それゆえ、新たな処理場を作らなくても済むように、ごみを減らす努力を一人一人がする必要性がある。
それでは一体どこから、ごみの削減を始めたらいいのだろうか。まずはごみの中身を見てみよう。
ブリティッシュ・コロンビア州内の三市を平均したごみの中身は次の様になっている。
生ごみ(32・4%)、紙(31・8%)、プラスチック(7・1%)、金属類(5・5%)、ガラス類(5・4%)、建築材(4・5%)、その他(13・3%)。
現在のGVRD(Greater Vancouver Regional
District)のブルーボックスプログラムでは、次のアイテムがリサイクルできる。
●紙
新聞は青色の袋に、
その他の紙類(手紙、ノート、電話帳、シリアルの箱等。ダンボールや食べ物のこびりついている容器は含まない)は黄色の袋に
◎プラスチック 底についている番号が1と2のもの
◎金属類 アルミニウム缶やスチール缶(紙のラベルをはがして、洗ってつぶす)
◎ガラス・瓶類 洗ってキヤップを外す。割れ物は含まない。
これで、
・4%がリサイクルできたことになる。
あとは生ごみ始末だ。肉や調理した穀物(御飯やパスタ)以外なら、大抵はコンポストにして土に返す事ができる。
リサイクルに併せてコンポストを実行すれば、合計
・2%のごみが減らせる。コンポストはごみを減らすばかりでなく、庭の植物を育てる栄養価の高い土ともなり、一石二鳥だ。
最後に、ごみを減らす一番簡単な方法をお伝えしよう。それは、ごみになるような製品やリサイクルできない製品を買わないことだ。
またスーパーでくれる買い物袋はプラスチック番号4で、ブルーボックスではリサイクルできない。買い物袋を持参し、レジで一声「買い物袋を持ってますから」と言えば、毎日カナダ国内で大量に消費されているプラスチックバッグが、埋め立て地の場所を取らなくなる。
また、ブルーボックスでのリサイクルだけでリサイクルが終わったわけではない。リサイクルされた製品を購入し、支援することで初めてRE-CYCLE、円の形を達成でき、天然資源の消費を減らせるのだ。
乾電池、ペンキなどを含む、リサイクルに関する質問は全て、リサイクルホットライン732-
9253まで英語で。
■特集
コンポストの作り方■
今回の講座でお分かりのように、コンポストは生ごみを堆肥に変え、埋め立て地行きのごみの量を減らすばかりでなく、その栄養分豊かな土で、新たに新鮮な野菜作りを可能にする。
ここでは、庭のある家に住んでいる人のみならず、アパート住まいで庭のない人にも手軽にできるコンポストの作り方を紹介しよう。
●アパート住まいの人に
必要なもの
*蓋付のプラスチックの衣装ケース(ブルーボックスと同じ位のサイズのもの)または木箱や樽など。最低
センチの深さのあるもの。
*容器の受け皿になるもの
*ブリックまたは木の切れ端*ミミズ(一箱に2千匹くらい)コンポストホットライン736-
2250がミミズの入手先を教えてくれる
*ちぎった新聞紙かダンボール。または枯れ葉や、わら等*砂か土(3〜4リットル分)ミミズの消化を助けるのに必要
*野菜屑等(六週間分)
・容器の底に直径1センチくらいの空気穴を15〜20箇所開ける。穴が大きすぎるとねずみなどを寄せ付けるので注意が必要。もし、中身が湿り過ぎているようなら、穴の数を増やす。
・ブリックを四隅において容器を置く台を作る。高さを作ることによって、空気が通りやすくなり、腐敗・分解が起こりやすくなる。真ん中のスペースにトイレを置く。容器からトイレに染落ちた抽出液は植物の液体肥料として使える。
・容器の底にちぎった新聞紙、ダンボール、枯れ葉などを敷く。その上に砂や土をかぶせる。そして、ミミズを5百匹くらい放し、更にその上に野菜屑を敷く。野菜屑が出る度に同じ順番で容器が3分の4くらいになるまで重ねてゆく。
・地下室など屋内にコンポストを設置する場合はタープを掛ける。ベランダ等の屋外に設置する場合は蓋を閉め、雨などの余分な水分が入り込まないようにする。一箱分が土になるまで2、3カ月はかかるので、箱は2、3あったほうが良い。
また、ミミズがたくさん入手できない場合は、ミミズがある程度繁殖して、数が増えるまで、野菜屑などの内容物の量を少なめにする必要がある。大体2千匹(1キロ分)のミミズで、1日分(500グラム)の野菜屑が分解されるからだ。
●裏庭がある人に (安価で作れる)
必要なもの
全てハードウェアストア(日曜大工店)で購入できる。
*ハードウェアクロス(長さ
フィート、1/2インチの網の目サイズの物)
*針金 1メトール
*タープ
1・木陰に直径1メートルの地表を深さ
センチほど掘る。
2・ハードウェアクロスを筒状に形作り、繋ぎ目を針金で止める。
2を1で掘った穴に設置し、タープを掛ける。
・表1を参照して、緑系と茶系を層状に交互に入れてゆく。
コンポストに関して質問がある方は、コンポストホットライン736
- 2250まで。
自分で作るのが面倒な人にも、出来上り商品の入手先を紹介してくれる他、臭い対策・蠅対策なども教えてくれる。
●コンポストに入れられるもの
緑系(窒素)
刈った芝生、野菜屑、腐った野菜、挽いたコーヒーの豆、紙フィルター、ティーバッグ、卵の殻(砕く)、海草、ジュースのしぼりかす、鶏、羊、馬、ロバの糞(マヌア)
茶系(炭素)
枯れ葉、わら、干し草、乾燥した刈り芝生、おがくず、細かくちぎった新聞紙、ダンボール
●入れられないもの
肉、魚、骨類、乳製品、油脂類調理された穀物、パン、種付きの雑草多年草(昼顔など)、ペットの糞尿(うさぎやギニアピッグはOK)
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