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第5回水と大気の汚染

 水と空気は人間の生存に絶対的に欠かせないものである。水は人体の70%(重量にして)を占めているし、空気はその供給が五分もストップすれば死ぬ危険性があるほど、人体にとって不可決なものだ。その水と空気が汚染され続けている。

まずは、水の汚染の現状を見てみよう。 BC州では約300の川の流域から、各地域に水が供給されている。この水が、全て安全、清潔で、豊富であるとは言い難いのである。

なぜなら、これらの川の流域で行われている森林伐採、家畜の放牧、農薬使用の農業、レクレーションを目的とした一般市民の浸入、水力発電や送電、宅地開発、地下資源の採掘、漁業などにより、河川の汚濁や、微生物による汚染、農薬などの流出による汚染が増加しているからだ。

水を沸かして飲むようにとの州政府からの警告の回数は、1986年1992年の6年間で6倍にも激増した。

また、飲み水ならず海に放流される使用後の水についても考えてみよう。
主な汚染の原因は、工業排水、下水からの汚水、農薬などの流出、森林伐採による汚濁水や、都心で汚染された雨水の混入などだ。
特に製紙工場は、紙を漂白するために塩素を使用する。この課程で高い残留性を持つダイオキシンなどが生成される。

ダイオキシンには、生殖異常を引き起こすほか、発癌性、免疫毒性、催奇形性などの影響を生態系に与えている。
生態系の中でも、大きな動物であり、食物連鎖の頂点に立つ人間はその影響を受けている事が、最近の研究でも明らかにされている。

川や海を汚し、生態系に害を及ぼす人間の行為は、最終的には人間の健康に影響を及ぼすのである。
我々が口にする魚貝類、海草のみならず、あらゆる動植物も水なしには生きることはできないからだ。

 我々ができることは、塩素使用量が少量であるリサイクル紙の購入や、塩素の入っていない家庭用洗浄剤の選択、そして、油やペンキなどは下水への流入を抑制し、拭き取ったり、リサイクルディポに持っていくなど、適切な処理を行うことなどだ。

又、マリンスポーツで使用される各ボートからのエンジン漏れを合計すると、9年前にアラスカ沖で起きた石油流出事故で流出された油以上の量になるという。ボートをお持ちの方は、漏れがないか再確認されてみることが肝心だろう。

さて、次は大気の汚染について見てみよう。 地球温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨、と近年よく耳にする言葉は、全て大気の汚染に起因している。

地球の温度は、太陽からのエネルギーと、地球から宇宙に向けて放出する熱とのバランスによって決まっている。
地球の回りにあり、地表からの熱を吸収する『温室効果ガス』の濃度を、二酸化炭素の過剰な排出は高め、放射熱を閉じ込めてしまうゆえ、地球温暖化が起こる。

又、オゾン層の破壊により、有害な紫外線が人体にも悪影響を及ぼしている。皮膚癌、白内障、免疫組織への障害などが代表的な例だ。
バンクーバーなどの南部は、北部よりUV指標値が高く、日除け止めを塗るなどの対策が必須である。

更に、酸性雨は製紙工場や天然ガス工場から出る二酸化硫黄と、車の排気ガスの一つである窒素酸化物に主な原因がある。

次の二つのグラフを見てみよう。温暖化の原因となる二酸化炭素、酸性雨の原因となる窒素酸化物の排出に大きな影響を及ぼしているのは輸送機関であることが良く分かる。

1人当たりの排出量で換算すると、カナダ人は世界の中で一番、二酸化炭素の排出量が多い。年間4・4トンもの炭素を一人一人が排出していることになる。

自転車や公共交通網の利用、ヴァンプール、カーシェアなどにより、個人での車の利用を減らし、有害ガスを削減する生活に切り替えることを考える時期なのではないだろうか。

ヴァンプールは一つのヴァンを同じ方角へ行く何人かで乗り合うというもの。詳しくはJack Bell Foundation 879-RIDEまで。又、Coorperative Auto Networkでは、メンバー費を払い、会員になれば、必要な時に車を使える。興味のある方は、685-1393,Tracy Axelssonまで。

■1990年のBC州の排気環境省:Clean Vehicles and     Fuels for BC-A Policy Paperより抜粋

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