| ◆第7回:天然資源と人口問題
現在、地球の人口は約60億人。毎年8千万人ずつ増えている。1650年の人口は5億人であったことから、この350年間で人口は12倍に増えたことが分かる。現在のペースで人口増加が進めば、2017年の人口は80億人になることが予想されている。
発展途上国の人口は、全人口の73%を占めているが、さらなる増加を続けている。
それに伴い、食糧危機や天然資源の枯渇などを憂慮する声が時々聞こえて来る。
しかし、発展途上国の人口増加を天然資源の枯渇と単純に結び付けるのは、早急な考え方だ。
ここ40年で世界経済は急速な成長を遂げた。しかし、これは主に先進国に対して当てはまる表現であろう。ペンシルベニア大学の調査によると、世界の1人当たりの収入は、1950年から1990年の間で2倍にも増えた。
これを、先進国と途上国に分けて見ると、先進国は収入が3倍にも増えているのに対し、途上国は40年前と同じか、それ以下になっていると言う。
世界中、天然資源を含むあらゆる物資の流通が容易になり、先進国は途上国の天然資源を安い価格で買いあさっている事が、先進国が豊かになり途上国が貧しくなることの原因の一つと考えられる。
中国の様な、かつての発展途上国が経済力を付け始め、国民の生活の質の向上に伴い、天然資源が益々消費されることは明らかである。しかし、天然資源は限りあるものだ。
その限りある資源の各国への不均等な分配こそが、問題なのである。
天然資源の中からエネルギーを例にとって見てみよう。
なんとカナダは、国民1人当たりのエネルギーの消費量が世界で1番高い。アメリカはカナダに次いで2番。
因みに、カナダの消費量は、メキシコの約6倍、インドの約30倍にもなる。
カナダをはじめ、アメリカ、日本などの先進国は、世界で商業用として流通されているエネルギー全体の約73%を消費している。
しかし、この『先進国』の人口は、世界人口の23%にすぎない。
別の見方をすれば、先進国の人々は、途上国の人々の約10倍ものエネルギーを消費していると言う事になる。
さて、環境講座も今回で7回目となったので、復習も兼ねて天然資源の枯渇と、今までの講座のテーマとの繋がりを表にまとめてみた。参考にしてほしい。
■講座番号とテーマ名
1)食べ物が危ない その1
-土と農薬について
2)食べ物が危ない その2 -ベジタリアンの時代
3)ゴミとリサイクル
4)紙とカナダの森 -エコフォレストリーの紹介
5)水と大気の汚染
6)バイオリージョナリズムについて
■天然資源の枯渇につながる行為
・化石燃料によって機械を使う大規模農業
・農薬による土壌(天然資源)の質の低下
・化石燃料使用の結果、二酸化炭素が排出されることにより
森林やその他の生態系に悪影響を及ぼす
・牧場を作るための森林伐採
・家畜の糞尿による河川や地下水の汚染
・家畜から出るガス(得にメタン)による大気汚染
・家畜の餌の生産の為、農薬の使用による土壌の質低下
・ごみの埋め立て
・焼却による土壌
・大気の汚染
・ごみ埋め立て地の為の森林伐採
・リサイクルを行わないことによる天然資源の一方的な消費
・クリアカットによる大規模な森林資源の枯渇
・クリアカットによる河川の汚濁
・クリアカットによる河川の汚濁による水中生物の減少・削減
・工業・家庭おける水の過剰消費
・工場からの排気・排水
・車からの排気
・輸入品の大量消費
・輸送にかかる膨大なエネルギー
・目に見えない場所での天然資源の抽出
■私達にできること
・地元で穫れた有機野菜の購入
・自分で野菜作りをする
・コンポスト肥料の利用
・肉食の回数を減らす
・ファーストフード店のハンバーガーを食べる機会を減らす。(アマゾンの熱帯雨林を
切り開いて作られた牧場の肉の90%はファーストフード用の肉として安く売られる)
・リサイクルをすることにより、天然資源の消費削減
・ごみになるようなものを買わない
・リサイクルされた製品の購入
・紙や木材の無駄使いをなくす
・リサイクル用紙の使用・購入
・エコフォレストリーで生産された木材の購入
・節水/節電
・車の使用回数を減らす
・公共交通網や自転車の利用
・地元で生産された製品の購入
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